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ぴ~ち・でぃず~ヒミツノカンケイ~ *R18


11.残るのは罪悪感

2010.03.23  *Edit 

こちらのお話には性的表現が含まれています。
苦手な方はご注意下さい。
********************************************
一週間はあっという間に過ぎて行った。
金曜日、全ての講義を終え、実習前の予習のために図書館でたっぷりと勉強を終えて部屋に帰ってきた桃佳は、重いかばんを投げ出してほうっと息をつく。
せっかくの週末だったけれど、駿は今夜バイトの面接があるとかで、ここに来ることはない。
本当はちょっと会いたかった。
自分がどうしていいのかは分からないけれど、確かに駿に対して罪の意識があるけれど、彼のことを大切だという気持ちは少しも変わりはしなかったから。
駿がバイトなんて始めてしまったら、余計に会えなくなってしまう。
そう考えると、寂しくて心臓のあたりがきゅうっとなってしまう。
「ばかみたい・・・」
実習が近くて駿と会えないことでほっとしていたくせに、駿のバイトで会えなくなってしまうことで寂しいと思ってしまうだなんて、自分勝手にもほどがある。
桃佳はため息交じりに苦笑した。

薄暗くなった部屋で、ゆっくりと立ち上がって電気をつける。
一瞬光で目の前が真っ白になったけれど、すぐに明るい部屋になれて、その明るさにほっとする。
暗いのは嫌いだ。
いつだって賑やかだった実家を思い出して、一人暮らしはやっぱり寂しいと思う。
それでも桃佳は、実家から近い大学を選ばずに、日帰りは無理そうなこの場所を選んでやってきた。
だから寂しいなんて言うべきじゃない、言ってはいけない・・・桃佳は自分にそう言い聞かせる。
「あの子達・・・元気にしているかなあ・・・」
桃佳の胸に、懐かしい顔が浮かび上がる。
なんだか、暖かい気持ちになって、桃佳は「ふふ」と笑った。
「さあ、そろそろ夕食でも食べようかな」
きっと今頃は賑やかな食卓を囲んでいるであろう家族の顔を思い浮かべながら、立ち上がった。


ピンポ〜ン


チャイムが鳴り、お湯を沸かす手を止めた。
・・・誰だろう・・・?宅配便って時間でもないよね?
「は〜い」
返事をしながら時計をちらりと見る。時計はもう20時を指していた。
一応、チェーンロックは掛けたままで、ほんの少しだけドアを開ける。
ドアを開けると、待ってましたとばかりに、その隙間から駿が顔をのぞかせた。
「よ、清水」
「駿ちゃん!あれ?今日はバイトの面接じゃあ・・・」
「うん。それよりさ、開けてもらえないかな?」
「あ。ごめんね」
桃佳は慌ててチェーンロックをはずす。
駿が突然にやってきたこと。それは戸惑いもあり、驚きもあったけれど、何よりも桃佳は嬉しかった。
「どうぞ」
ドアをいっぱいに広げて、駿を部屋へと招き入れる。
「ありがとう。あ、これ」
駿が桃佳の前に、可愛らしい小さな箱を差し出した。
「・・・何?」
受け取りながらたずねる。
「実はさ、バイトの店の近くに可愛いケーキ屋があって。なんだか美味しそうだったから、清水に食べさせたくて・・・」
駿は照れたように頭をかきながら笑った。
一方で、桃佳は箱を受け取ったままの格好で、駿を凝視している。
「・・・って、あれ?清水?ケーキ嫌いだっけ?」
きっと喜んでくれると思っていたのに、ケーキの箱を持ったままで固まってしまった桃佳に、駿は焦ってしまった。
「えっと・・・ううん。違うの」桃佳は小さくかぶりを振り、それから花が咲くように笑った。「本当に嬉しくって・・・ありがとう。駿ちゃん」
花の咲いたような桃佳の笑顔に、駿の心臓は付き合い始めたころのように早鐘を打つ。
正直、何度見ても彼女のこの笑顔には、目を奪われてしまっていた。
「入って」
「うん。お邪魔します」
くすぐったいような、それでいて満たされた気持ちで駿は桃佳の部屋のドアを閉めた。
「今、お茶淹れるから待っててね。一緒にケーキ食べよう」
桃佳はさっき火にかけていたやかんを、暖めなおす。
嬉しそうに鼻歌を歌っている桃佳の背中を見ながら、駿はかばんが投げ出されたままの、いつもよりも片付いていない部屋を見た。
「もしかして、今帰ってきたところだったの?」
「え?うん。ちょっと図書室で予習。ごめん、散らかってるね」
「散らかってるってほどじゃないよ、気にしないで。急に押しかけてきた俺が悪いんだから」
そう言いながら、駿はいつもと同じ場所に座り込む。
お茶を淹れる桃佳の背中を再び見ながら、この前ああやってキッチンに立つ桃佳を、後ろから抱きしめて襲ってしまったことを思い出して、急に鼓動が早くなってしまった駿は、咳払いをひとつした。
「駿ちゃん、風邪?もしかして、私のうつった?」
暖かな湯気の上がる、紅茶の入ったマグカップをテーブルの上に置きながら、桃佳が駿の顔を覗き込む。
「いや、大丈夫」
「そう?ね、これ、開けてもいい?」
桃佳がケーキの箱を指差してニコニコしている。
「どうぞ」
「わあい」
箱の中には、シンプルなチョコレートケーキと、フルーツのたくさん乗ったタルトが入っていた。
「わ。美味しそう!私、こっちのフルーツタルトもらっていいかな?」
「うん」
桃佳はそれぞれにケーキを取り分けると、嬉しそうに「いただきます」とタルトを口に運ぶ。
「うん。美味しい!」
嬉しそうにタルトを食べる桃佳を、駿は微笑んで見つめていた。
「駿ちゃん、食べないの?本当に美味しいよ」
桃佳はニコニコと駿に笑顔を向ける。口の端に、カスタードクリームが少しだけ付いていて、駿は思わず吹き出してしまった。
「クリーム、付いてる」
「え?やだ。どこ?」
真っ赤になって口元を押さえる桃佳が、たまらなく愛しくなる。
「清水」
「え?」
急に顔を近づけてきた駿が、桃佳の口元をぺろりと舐めた。
「しゅ、駿ちゃん!?」桃佳の顔は、さっきの数倍真っ赤になる。
「ほら、取れた」
「も、もう!駿ちゃんも自分のケーキ食べないと、私、食べちゃうからね」
恥ずかしいのを隠すように、桃佳は早口でそうまくし立てると、食べかけのタルトを口に運んだ。
「うん、いいよ」
「え?ちょ、駿ちゃん」
駿は桃佳の両手首をつかむと、少し強引にキスをする。舌を絡めると、甘いクリームの味がした。
「・・・甘い。俺は、清水のほうが食べたい」
「駿ちゃ・・・んっ」
桃佳の返事をさえぎるように、再び唇を奪う。舌を絡め、唇を吸う。
両手首をつかんだままで、その場にゆっくりと桃佳を押し倒した。
「恥かしい・・・よ」
桃佳は耳まで真っ赤で、駿から目をそらしている。
「そう?」
恥かしそうに真っ赤になっている桃佳を見ていると、駿はどうしようもなく意地悪な気持ちになって、ぐいっと服を捲り上げて白い肌をあらわにした。
「や、やだ!駿ちゃん、待って。恥かしいったら!」
抵抗しようとしても、駿に腕をつかまれていて、どうすることもできない。明かりの下で自分の肌が露になっていることがどうしようもなく恥かしくて、桃佳は何度も首を振る。
「恥かしいよ・・・!」
駿は片方の手で、桃佳の両方の手首をつかむと、空いているほうの手でブラジャーをずらして、ゆっくりと胸を揉みしだく。
「あ・・・んっ、う・・・」
「清水、恥かしい?」
その言葉に、桃佳は何度も頷く。
「でも俺、明るいところで清水の乱れるところ、見てみたいんだ。ごめん、もう止めらんない」
「ぁ・・・!!ああ!」
駿は桃佳の手首をつかんだままで、胸の突起を吸い、下着を剥ぎ取る。足の間に指を差し込み、桃佳から甘い声が漏れるまで刺激する。
「やだ・・・駿ちゃ・・・あぁ・・・ふっ」
いやいやをする桃佳を刺激しながら、自身を突き立てた。
「・・・!!あっ!」
「可愛いよ・・・」
明かりの下で、桃佳のすべてが見える。
発光しそうなほどに赤くなりながら、ぎゅっと目を瞑って横を向く桃佳の顔も、つながった部分も。その全てが、駿をひどく興奮させた。
「清水・・・っ」
興奮が頂点に達し、駿はすぐに達してしまった。

体を離すと、桃佳は自分の体を隠すようにして、横向きで丸くなって、荒い息をしている。
「・・・ごめん、清水」
駿は申し訳なさそうに背中を向けた。
この間、桃佳の浮気を疑ってから、自分の中にある衝動を抑えられなくなってしまっていた。
そのことを、駿は正直に告げる。
「ちょっと俺、この間清水のこと浮気したんじゃないかって疑って、それからなんかちょっと・・・変なんだ。ごめん」
その言葉に、桃佳の背中が小さくピクリと反応したのを、駿は気が付かなかった。

「・・・ううん。いいの」
背中を向けたままで桃佳が呟くように言った。
満たされるはずのセックス。
けれど、体を重ねるたびに、桃佳には罪悪感が増すだけなのだった。




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【恋愛遊牧民】


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